WBC 侍ジャパン 1次ラウンドから全勝優勝 | NHK | WBC 2023
いきなりですが、気力と体力が尽きております。
というのもWBCの放送日程に合わせて生活を強引に朝方化したため、目がしょぼしょぼ中。応援で憔悴しきってるのもあり、なんとか起きている状態なのです。花粉も追い打ちで目つぶししてくるし。
しかし!
その甲斐あって!
第5回WBCは日本優勝!!!という嬉しい結果になりました。
準決勝メキシコ戦、決勝アメリカ戦ともに、方向性は違えどあまりにも出来過ぎた結末。まるで野球の神様からご褒美をもらったよう。そんな風に有難がってしまうくらい、とにかくすごい試合だったのです。
いわゆる”にわか層”の方でも楽しめる派手な試合でしたが、野球を長く見てきた人にとってはまた格別の想いがあるでしょう。最後がピッチャー大谷対マイク・トラウトだなんて、大長編漫画のクライマックスとしか思えません。
優勝の瞬間、僕の脳内では、いままで触れてきた野球史の走馬灯が周東ばりの速さで流れていきました。
監督やコーチに小突かれる職人野球から、野茂英雄&イチローの出現で世界へ開けた。”個”を感じさせる選手が台頭する一方で、某球団のオーナーは「たかが選手が」と選手を斬り捨て、史上初の選手会ストライキへ。
2年後、日本は第1回WBCを優勝します。
その頃、ニコニコ動画にあがってたのがこの動画。経営者側の不遜な態度でファンが結束し、こういう目線の動画が上げったのがすごく新鮮だったのを覚えています。分の見ていない時代の野球、無表情で記録を残しただけのイメージだった過去の選手たちに、いっきに血が通ったというか。ああ、野球を好きでいようと思えた。
その後、2010年代を通してイチローから大谷翔平にバトンが繋がれて、いまや代表戦では、選手ファーストの野球が見られるようになりました。かつては『日出づる国の奴隷野球』(ロバート・ホワイティング著)なんて本も出版されたほど閉鎖的だった日本で、”選手が主役”の野球が見られたのは感慨深かったです。王ジャパン、原ジャパンもよかったけど、さらに監督名の看板が外れた感じ。
もちろん栗山さんは大功労者です。こういういかにも見守り型の監督が、選手の個性をちゃんと生かしているのがが今っぽい。理想とはいえ、なかなかうまくいくものじゃありません。
ヌートバーをレギュラー起用したり、村上をずっと中軸に据えたり、決勝でダルビッシュを起用したり。シナリオが綺麗すぎる采配は、大体どこかで破綻するものなんですけど……結果すべてうまくいかせてしまう。「何かをもってる」っていうのはゆるぎなき自信、信頼の元に生まれるのかもと思わせてくれます。
NPBにはまだまだ旧態依然としたところはあるんでしょうけどね。
WBCは、そんな壁を崩すチカラがあるように思います。少なくとも日本においては、代表戦で選手がむき出しの感情をみせる意味がすごく大きい。
いやあ、ドキドキできるって素晴らしい。
中学野球部に入ったものの受験で太り過ぎていたのですぐに卓球部に鞍替えした黒歴史を持つ僕ですが、なんだかんだ週刊ベースボールやスラッガーを見たり、会社の野球クイズ大会に参加したりして、静かに野球を追いかけてきてよかったです。