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三国志を懐かしみ、美容整形の影を想ふ

思いのほか変なタイトルになってしまった。さすがのGoogle先生も、クローリングしたあと2度見するかもしれない。ちなみに張飛が「劉備の兄い、俺あもうブサイクは嫌だ!」と叫んだ逸話があるとか、そういうのじゃないです。


さて、美容整形が一般に広がって久しい。
売れたタレントの卒アルが世の中に出回って揶揄されるたび、つい「何がいけないんだろう?」と考えてしまう。

 

昔は、単純に”ズルい”みたいな風潮が強かったように思う。美のドーピング扱いというか、みんな初期アバターなのに課金すんな、人間ハートで勝負だろ!的な。

あとは王道の「親からもらった身体だからダメ」理論。これは分からないでもない。もし僕に娘がいて整形したいと言い出したら、やっぱり抵抗はあるだろう。とはいえ、生活に支障がある疾患とか、どう見ても鼻がはちゃめちゃに曲がってるとかなら普通にOK出すだろうし、よく考えると反論するには弱い理屈だ。

 

最近では、「コンプレックスを抱えるくらいなら整形したほうがいいよ!」とライトに擁護する声もあるけれど、不定期でYoutubeにアップされる女優のすっぴん動画が崇拝されるのを見る限り、ナチュラル美形への信仰はなんだかんだ根強い。

 

そんな美容整形について、最近自分の中で新説が生まれてきた。
きっかけはふとテレビに流れたK-POPを見てた時。なんでこんなペースでタレントが揃うんだろう?と思った。歌が下手、太ってるとかならともかく、そもそもアジアで小顔&足長の人材を探すのは相当難しい。

日本の半分に満たない人口の韓国で、<顔><歌><スタイル><ダンス><メンタリティ>の5ツールプレイヤーを量産できる秘訣はなんだろう。

 

そこで、ふと思い出したのが三国志だ。

大昔、僕がスーパーファミコンでやってたゲームソフトは、自分だけのオリジナルの武将を作ることができた。能力の決め方はランダムのルーレットで決まり、ボタンを押すと、<統率力><政治力><武力><魅力><知力>の5項目に100点満点で点数が振られる仕組みだ。妙にギャンブル性があって、やたらはまったのを覚えている。

まだ子供だった僕は5角形がパンパンの最強武将がつくりたくて、ひたすらルーレットを回した。当然ながら、すべてが良い点数になるのはかなりの低確率。「カリスマ筋肉バカ」「国で一番仕事ができる嫌われ者」「IQ200、でも握力0」みたいないびつな人材が量産されて、なかなかゲームを始められなかった覚えがある。

 

もしかしたらK-POPのプロデューサーもこんな気持ちなのかもしれない。
新しいグループを作れ!と上から言われて時間が迫るなか、いい人材に出会えなければそりゃ焦る。

何千何万人とオーディションした挙句、

歌…最高!
スタイル…最高!
ダンス…最高!
メンタリティ…最高!
顔………特大!!!!!カバみたい!!!

こんな惜しすぎる人材に出会ったとしたら。スロットでいえば7、7、7、7、カバという状態である。みすみすジャックポットを逃すにはあまりにもったいなさすぎやしないか。

僕がプロデューサーの立場なら秒で「날카롭게!(削ってこい!)」と叫びそうだし、言われる側なら「반으로 하다!(へい、半分にしてきやす!)」と食い気味で返すだろう。
Google翻訳です

モラル云々の問題ではなく、優秀すぎる人材の機会損失を防ごうとすれば、どうしたって整形は起きてしまうのかもしれない。上の5項目のうち、わりとすぐ変えられるのは顔だけなのだから。

 

人間は慣れる生き物だ。あの保守的な将棋界ですら、AIな急速の変化に「棋士がAIごときに負けるなんてダメ」→「AI様と一致率90%なんてすごい」と手のひらクルーの価値観変革を起こした。芸能界でも第一人者がオープンにすれば、美容整形の見方も一気に変わるかもしれない。あの人1か所しかいじってないらしいよすごーい、という感じで。

とはいえ僕個人としては、知り合いが整形すると言い出したらとりあえず説得するし、AVで見え見えの偽乳を見かけたら”ムックの目”(ポンキッキの)と呼んで忌避している。所詮は机上の話でしかないということなんだろう。