眠眠カフェイン

横になって読みたい寝言

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転職して1カ月が経ちました ~川口の霧雨に胸を掻く~

結論、だいぶ慣れたし、やりやすくなりました。

あらためて経緯をまとめると、前の会社でダントツの成績を残した同期のY君(20代中盤・営業職)がとある上場企業に転職して、なぜか僕を誘ってくれたわけですけれども…新しい会社でも妙な腐れ縁が続いています。
世の20代半ばと40前半って、普通こんな付き合い方するか?って感じになってる。

 

とりあえず、Y君はめちゃくちゃ電話をかけてきます。
「取引先の会社から駅まで遠いんでその間だけ話してくださいよー」とか。事業部全員参加の大緊張ZOOMミーティング中も電話してきて、「飽きたんですけどー」と言ってきたり。
時に「知らねえよ!」と返したくなる時もありますが、仕方ないのかなと同情する気持ちもあったり。

 

Y君はビジネスにおける”1:9の法則”を体現するような、持ってる人です。冗談抜きでグラフは毎月↑こんなんなってる。一撃で結果を残せるからサボりまくっているし、周りに対してイラついてもいる。
まー、営業に関わらずどの部署でも、これまでいた人たちは彼に何も言えないですよね。全否定されてるわけですから。会議では40代50代が揃いも揃って「Yさんから少しでもテクニックを吸収して…」みたいに口走るし、それを見てY君はまた「そうじゃねえんだよなあ」みたいな顔をしてます。

実力社会って残酷。かといって、持ちすぎて誰かと対等に話せないっていうのもそれはそれで孤独な話だなと。

 

その点、僕は何のしがらみもありません。Y君と僕は職種が違って、彼がフォワード(営業)ならこっちはパサー(集客)。とりあえず見込み客を増やしとけばその分決めてくれるので気持ちがいいです。
「また無茶苦茶強引なゴール決めてますねー」みたいに公衆の面前でイジった時、他の人はちょっとピリつくのですが、Y君本人はむしろ嬉しそうにケラケラ笑っています。組織全体では一番の新入りである僕がこんな風にふるまえるのは、ある意味良いバランスなのかもしれません。大富豪のスペ3みたいな。

僕は僕で、なんとか独学で新しい仕事(アポ取り~オンライン商談)の基礎を習得。毎日のノルマも達成するようになりました。それを見た現場の長からも、
「OK。そろそろ利き腕を使う頃ですね」と半ばお墨付きのようなコメントをもらってます。

そう、いよいよ、広告ライティングに本腰を入れていくことになるのです。

 

気がつけば、毎週金曜日にY君と行くサウナも恒例となりました。最近ではY君の奥さんと2歳の息子さんもついてきます。できるだけゆったり過ごせるように、埼玉の川口まで出張したりもするのです。

息子さんは僕を見ると、毎回「誰この人?」という顔をするのですが、そんな感情が消えないのは無理もありません。突然パパの15歳くらい年上の絶妙な年齢のおじさんが家族に割り込んできたらと思うと、共感どころか同情してしまうくらいです。「いよいよっすね」
蒸気で掻きだした大汗を外気に晒して、Y君が不敵に笑いました。現場の長が僕にGOを出した、という前述の事件を指しているのでしょう。

「職場の誰にも話してませんけど、僕はこのあと■■(大企業)と▲▲(メガ企業)を攻めます。そのあとはいよいよ★★(テラ企業)です。時が来たらネムヒコさんの力が要るんで、準備しといてください」

 

それを聞いてふと思いました。こいつどこまで行くねんと。同時にこうも思います。俺をどうしたいねんと。
素っ裸でデッキチェアに寝そべって、川口のスパに降り注ぐ霧雨を全身に浴びて目をつぶると、まるでドバイくらい場違いなところまで来てしまった錯覚を起こします。

僕は別に仕事に燃えるタイプでもないし、お金を稼ぎたいわけでもないのに。正直、めんどくせー、できねー、と胸を掻きむしりたい気持ちもあるんですが……心のどこかでこの生意気な同期の行く末が見てみたい気持ちもありました。

まあやるか。できないなら一夜漬けで勉強しながら歩くしかないんだ。それを何度も漬け込んだら立派な味になる、いままでもそうして生きてきたんだと。仕方なく誓ったところでございます。

 

金曜日にたくさん(杏&酒粕

 

身体から水分を掻きだすせいか(苺&クリーム)

 

土曜日には決まって(グレープフルーツ&ヨーグルト)

 

掻いた氷を食べてしまいます(味噌&ナッツ)

 

こんな甘塊スイーツボムを食らえば塩気を求めて帰りにケンタッキーに寄ってしまうのは必定――。