眠眠カフェイン

横になって読みたい寝言

眠眠カフェイン

42歳の二刀流

書けない。書きたいことはあるが、書けない。
リモートワークになってオンオフがつけづらくなっているのか。1台のPCを閉じた後に、もう1台でパチパチやるのが馴染めないのか。更新ペースが落ちていて申し訳ないなと思う。

 

ここ数日、仕事には大きな変化があった。
僕は会社のWEBページをユーザーに画面共有してサービスを説明するのだが、その文章がとにかくひどい。ベネフィットはもちろん、メリットすらろくに書かれていない。「あなたのメンタルヘルス維持にも」なんて文字が「メンタルヘル維持」になっていたり、ガイドとして使うにはあまりにもお粗末なのだ。

なので試しに軽く添削して、同僚に見せてみた。
本来ライティング畑からやってきた僕は、偉い人からこういう部分の改善をするのをタスクとして与えられていたので、これは本来あるべき行動だ。

 

同僚たちは思わぬ提案に大喜びしてくれ、
「読みやすっ」
「お、おい! 全部書き換えてくれ!」
「もう業者じゃん」
などと口々に褒めてくれる。いや、元がひどすぎるだけなのだ。窓口の研修なんてもういいから、一生をかけてコンテンツを再建してくれと頼まれた。

以来、僕はライティングに当たっている。ここを起点にしてSEOで人を呼ぶわけで、有意義な取り組みには違いない。サービスが分かりやすくなれば問い合わせ対応のムダ工数も減るだろう。

 

こうしてまた、一日中書く生活が始まった。
変な奴が書いた変な記事を消して、写真ACと二人三脚で見られるものにしていく。広告文を書く。話が早いからという理由で、WEB屋とのやりとりもするようになった。

減り続ける時間に追われ、結果が数値で測られる、定量的ライティングのはじまりだ。これ、胃に悪いんだよなあ。懐かしい痛みとかすかな矜持が動いた。

 

そんな中、現場の長だけが何だか苦い顔をしていた。
僕としては、最終的なポジションへの移動が早まっただけくらいに思っていたのだが、長にはそれがうまくそれが共有されていなかったらしい。こんな偏屈中年をガチ窓口として育てようとしていた彼は、電話を投げ捨ててキーボードをを叩き続ける僕に、
(この人はいつ研修を進めるの?)
と不信感を持ち始めたようだ。

同僚は適材適所で僕を集客に置こうとしている。現状、窓口担当は手が空きがちだし、一人でも多く問い合わせを獲得したほうが有意義だ。
一方、現場の長は、窓口の力量なしに有益なコンテンツなど書けないと考えるタイプだ。それで人を呼びすぎて手が足りなくなり、お粗末な窓口対応を晒すことを恐れている。


GW明け、同僚は直談判をするらしい。
ネムヒコは投手(窓口)じゃないヨ、打者(集客)で使うべきデス」と。

長はいうだろう。
「いや、ネムは投手として取ったんだ」と。

今まさに、ヌートバーと栗山監督が取っ組み合いを始めている。

 

落としどころは窓口7:集客3といったところか。ただ前にも書いたが、窓口業務はアナログかつ情報が錯綜しているので、メール1通逃すと話についていけなくなってしまう。片手間でうまく刀をふるえるのか。案分する結果になりはしないか。

42歳の二刀流、新しい挑戦がはじまる。