眠眠カフェイン

横になって読みたい寝言

眠眠カフェイン

禁断の本棚を解き放つ

部屋から一歩も出ない就活がつづく。

といっても予定は週に1度程度しかない。前職の同僚の紹介で、4月からなら入れてもらえそうな会社があるので、新しい会社への応募は最小限。失業保険用の実績づくりのために、月1~2社さがすくらいだ。

 

自分の推しポイントは、文章と広告が5:5。うち広告の成分が多くなるほど日々がギスギスするので、できれば文章の比重多めでやりたかった。

ところが入れそうな会社を含め、世間が食いつくのは広告ばかり。こっちも40歳を超えているわけだし、何も求められないよりはいいのだけれど、みんなが露骨にそっち目当てだと悲しくなる。「へーキミかわいい文章してるねところで広告やらない?」ってな感じだ。

 

「俺はまたあの世界に足を踏み入れるのか……」と、伝説の殺し屋が拳銃を取り出すみたいにして禁断の本棚を開く。そこにはビジネス本がぎっしりと詰まっている。普段は、妻のむくみ防止用足まくらで隠していたのだ。せめてもの清涼剤に置いておいたYUKIのアルバムには、本当に救われた。

前列にはまだ圧が弱めの本を置いているのだけれど、後列はガチだ。ドラッカーコトラー。うるせー親戚くらいに聞きたくない名前がずらっと並んでいる。

というわけで最近は、ジムでエアロバイクを漕ぎながらそっち系の本を読むのが日課になった。頭の企画・分析スイッチを温めておかなければならない。不本意ながら、めっちゃ頑張ってる人みたいである。たまにスマホで令和の虎チャンネルも流すし。

 

そんな中でひさびさに見たのが、「90対10の法則」の文字。売上の90%は10%の営業マンがつくるとかそういうヤツで、昔は80対20だったのが、さらに偏ったみたいだ。今後は95とか、99の世の中になるんだと。
昔はそんな風説、自己啓発っぽいと半ば流していた。みんな頑張っているじゃないかと。ただ、しばらくの時間と体験を経て、自分の中で信ぴょう性がずいぶん増したようだ。SNSなんかを見ていても、世の中はつくづくバカで成り立っていると思わされる。

大量の薄っぺらい紙がある。
その中には「俺は他と違う!」と言い張る着火剤インフルエンサーも混じっている。
そこに火をつけて出来たご飯を、選ばれしものたちが召し上がる。
乱暴にいうと、世の中の仕組みってそんな感じだ。いっぱい燃料があるから盛り上がる。

 

僕は火をつける側では決してないし、気の向くまま流れる風でもない。もちろん上位何パーセントに入りたいとも思わない。
ただ、安易に「紙」になりたくない気持ちはある。せいぜい物言う「金属」ってとこだろうか。熱も冷たさもしっかり感じているけど炎上には加わらない、したり顔の素材。

こんな自分が生半可な気持ちで広告に関わるのは、生々しすぎてちょっと気が引ける。紙がちゃんと燃えるように重しをするようなものだからだ。だからこそ覚悟が要る。いま必死でバイクを漕いでいるのは、そういう準備の時間でもある。
分析は好きだが、罪の意識は苦手だ。

次に入る会社はおそらく、人生初の上場企業になる。僕自身も日ごろ利用しているサービスの広告企画にかかわるのだ。
周りをできるだけ幸せにできるよう、ビジネスモデルに関われたらと願う。

 

最後に、先日のLOVEブログ論に関連して。
やっぱりみなさんも、上位10%のブログに90%の時間を遣っているんじゃないだろうか。

自分も入っているはてなグループ『2022年新設ブログ』の投稿記事をパラパラ見てみると、中にはスターがまったくついていないものも少なくない。そんな中、自分が★50~とかもらえることには本当に感謝しかない。

ブログに関しては、想定以上に上位にいさせてもらっている。
みなさんにはぜひ、追記のLOVEをささげたい。