眠眠カフェイン

横になって読みたい寝言

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飲み会憂鬱民のつぶやき

僕のようにお酒が飲めない人が飲み会を何故憂鬱に思うのか。
これについては昔からずっと考えてきました。

 

おそらく大多数の意見というか、共通のアウトラインは宵闇さんのブログで過不足なく語られているので、ぜひ見てみてください。純度100%で同意です。

 

 


加えて、「飲まされる問題」「帰れない問題」の解決方法については、かまいたち山内さんのプレゼンが非常に役立ちます。合わせてご参照ください。

 

 

 

そして、ここからが僕の意見。
私怨もそれなりにあるので、ちょっと踏み込み気味に語ってみようと思います。

 

①場の空気がカラダに合わないということ

そもそも”酒”という自分の嗜好と違うものがメインの場に行くこと自体、結構な違和感があります。

僕は男性で、女性が好きな性質をもつ人間。それでいうと食事会が女性アイドル、飲み会が男性アイドルくらいの違いがある。生理的に苦手ってほどじゃないけど、”自然な興味”が持てないんですね。お金と気を遣い、なにより本来なら休めるはずの時間を遣うわけで、このへんは結構なストレスになります。

性嗜好というすごく敏感な領域に例えてしまっているようですが、僕はそこまで遠くない話だと思っていて。興味、正しい振る舞い、うまく説明できない居心地の悪さ。意外と共通点は多いんじゃないでしょうか。

 

②飲める人、飲めない人の埋められない温度差

飲める人との温度差や常識の違いはどうしたってありますよね。
もちろん、昔よりは世の中に表面的なリテラシーは浸透している。知り合って日の浅いコミュニティで「お酒飲めないんです」といえば、大体の人が配慮の言葉をくれます。

ただ、
「大丈夫大丈夫、飲めない人に無理に飲ませたりはしないから。そういう時代じゃないし。ねえ、サトウちゃん。あ、サトウちゃんはまだやってるんだっけ」
「やだー、しないですよー。実は飲めるんじゃない?って人にはガンガンすすめますけど」
「サトウちゃんザルだからなー。ネムヒコさん、あの人に近づいちゃだめだよ」
なんて酒飲みのじゃれ合いがはじまる。

もう、この時点でなんか嫌なんですよ。「飲めるor飲めない」「飲ませるor飲ませない」の概念がひたすらどうでもいい。普通の食事会で、人がどれくらい肉食えるかとか、胃袋の大きさとか、そう話題にしないじゃないですか。
このぼんやりと漂うマウント感がもう苦手です。

 

③話が通用しない

いつもの調子で話ができません。
人は飲むといろんな中枢が激烈バカになりますし、これまで何度も話したことを「そうだっけ?」と返されたり、小ボケがまったく通じなくなります。僕は勢いでハイタッチするようなコミュニケーションスタイルじゃないから、存在感がかなり無力化してしまう。

となりがよく話す人ならひたすら相槌を打つだけ。
となりが物静かならただの長くて退屈な食事会。

飲み会だからいい感じに親睦を深められた、って経験があんまりないんですよね。手に入るのはせいぜい悪口とゴシップ。仮に少し深い話ができても、どうせ次の日には「そうだっけ?」シラフverが返ってくるし。飲める同士で何度も飲む機会を重ねて、弱さを晒してやっと、そういう効能が出てくるんじゃないでしょうか。

もちろん気の合う人たちといけばいい感じになりますが、それは別に飲み会じゃなくてもそうなんです。

 

④すごく説教された記憶が残っている

僕は昭和の男かつ、営業出身者ですから、そりゃあもうストレスが闇のクリスタルくらいに結晶化しています。

大学時代は吐きまくり、何度か路上で起きたので酒を封印。
社会人に入ると、もっと周りに気を遣えと言われる。
気を遣ってたら、もっと話に加われと言われる。
上司にはループで説教され、気の合う人とだけ話してるともっと動けと言われる。
で、4次会終わりに唯一シラフの僕が車で送って回る。

こんなことをしてたら苦手になりますよね。
結構なアドリブ力が必要なのに、工場のライン作業くらい時間の経過が遅いという地獄。

逆に、酔った勢いでいいことしてもらった経験も多少あるけど、こっちは平常心なのでそれはそれで罪悪感が凄い。僕はやっぱり普通でいいです。

 

⑤相手が楽しそうで辛い

②にも近いけど最後にあらためて。
やっぱり、なんだかんだ相手の好きなものに寄り添えないっていうのが一番つらいんですよ。

「こんな日は冷えたビール飲みたいよねえ!」
「ぜひネムヒコさんと飲んでみたいなあ!」
こういう時の酒飲みって、大人としては最大級の喜びを示してくれるじゃないですか。
あなたと抱き合いたーい!ってダッシュしてきてるのに、僕は小ハグくらいしかしてあげられない。
こっちが下戸と分かったときの、「あっ…(スゥーッ)」みたいな反応が見てられないんですよ。

ガッツリ座って飲む飲まないじゃなくて、基本ソフトドリンクで飲みたい人は有料のパーティーみたいにしてほしいです。リッツパーティーで良い。

 

***

5つ挙げてみましたがまだまだありそう。
あらためてまとめると、「興味のなさ」「人との温度差」「罪悪感」「過去のトラウマ」…と根源には強烈な言葉が並びますね。

さすがに最近は断るのが気まずいとかもあんまりないので、眠いとか馬車が迎えに来るからといいつつ帰るつもりです。

 

ちなみに、飲み会嫌いがMAXだったのは出版社時代。
ほぼ初対面の人たちが多い大阪本社での忘年会で、僕の席が男1女5だったと知ったときに、誰にも言わず失踪しました。
男と女。関東と関西。営業とデザイナー。社歴だって僕だけ全然浅い。そんな中に飛び込んだら、いったいどれだけのムシロに足を刺されるのか。想像しただけで頭が破裂しそうになったのです。

夜の大阪城の周りを歩いて、マンガ喫茶で一泊。次の日は電車で箕面に行き、もみじのてんぷらを食べながら滝をずっと眺めてました。その後とんでもなく説教されたけど、気づいたら足が走り出してたんだから仕方ない。

そんな重度のやらかし野郎もいるんだから、ちょっと苦手なくらいの方は元気出してくださいね。 
きついなら遠慮せず帰るのみ!ただし誰かに言伝は忘れずに。