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人生最大級の痛み「尿管結石」を振り返る

今回は怪我シリーズ第三弾。「男の出産」と称されるほどの痛みが特徴の、尿管結石編です。ニート上がりの30代前半に発症しました。あの頃は常に5、6種類の病院通いをしていましたね‥‥。

 

初遭遇は真昼間、会社のベランダ。痛みの角度が未知すぎて本当に驚きました。
脇腹から棒を差し込まれてかき回されたというか、とにかく身体のどこを押さえても防御がきかないのです。とても立っていられず死にかけのセミみたいに地面でのたうち回っているところ、同僚に発見されました。

急いでタクシーで病院に移動。

 

ここで、痛み以外に厄介なポイントに気づかされることになります。
過去2回(骨折と肺気胸)は夜中の緊急外来はだったのに対して、今回は通常外来。そう、「すぐに相手してもらえない」という問題があったのです。

なにしろ病院側もすぐに死ぬ病気じゃないと分かっていますし、扱いがぞんざいなんです。僕は待合室の堅い椅子で、足ピンしながらもんどり打っていたわけですが、誰も声をかけてくることはありませんでした。検査を挟んで、かれこれ2~3時間は痛みがハイポジションで平行線。

 

さらに怒りを増幅させられたのは、3時間後に渡された座薬を一挿ししたらぴったりと痛みが治まったことです。こんな仙豆があるならとりあえずくれよ!と。

薬への信頼と医療業界への不信だけが募るばかり。おのれT海大…!!!と激しく腹タツノリでした。

 

いちおう病気の中身についても説明しておきますと、
尿管結石は「身体の中でできた石が尿道を傷つける」みたいなものではありません。石が尿道をふさぐので、腎臓が圧迫されて痛むのです。まあ認識をあらためたところで痛みはあるし、どっか行ってくれる感が希薄になるので損した気になりますが……。

あと、石はいつの日か当たーりー!と外に出てくるわけじゃありません。薬を飲んで体内で散らすのです。うまいこと小さくなったやつがポロンと出るケースもあるみたいですが、そんなの飴を噛めるサイズまで噛むか、小さすぎて笑った拍子に飛び出るかくらいの違いでしかないのです。
とにかく脇腹が痛いんだと覚えてください。尿管結石のアイデンティティは”痛み”です。

 

気胸と同じく体質に依るところが大きいらしく、僕はこの病気も2回やらかしました。ただ入院もしてないし、他の怪我と比べるといまいち思い出がないんですよねー。

 

予防のためには、
・魚と肉と脂肪とシュウ酸とプリン体と糖分と塩分を控える
と良いとのこと。
そんなんできないので、特に対策してません。

しいて言えば水を意識的に取るくらいかな。物質ってカラカラだと結晶化するし、適正な血中濃度をキープしようとしてる。僕は気がつけばコーヒーばっかり飲みますが、冷静に考えてあれ水じゃないですし。黒いしまともに体を循環するとは思えない。日本郵便と運び屋くらい違う気がする。

 

ということで、地味に嫌な休火山的持病のご紹介でした。
世の中にはもっと大病を患っている人がいるのだから、たかだか自分が石属性だってことくらいは受け入れて暮らしていきます。身ごもったら「お、おねがいそこのあなた座薬を!」と声を放り絞り、なんとか第三子を産み落とすしかありません。

しかし、尿管結石て。名前なんとかなりませんか。尿管を「セイントロード」、結石は「痛みのクリスタル」、患者は「パラディン」でお願いします。