男のフェチは年を重ねるごとに目線が下がっていくというが、僕も30歳を過ぎたころからケツの良さをより理解できるようになってきた。
もちろん語りたいことだってたくさんある。
だけど、リテラシーやデリカシーと名づけられた時代の手は、全力で僕の口をふさごうとしてくる。形の種類や、グッとくるシチュエーションを、生々しく語るのはいささか危険だろう。
それでも僕はやりたい。
正々堂々と、イイシリーやデカシリーを語りたいのだ。
そこで今回のテーマである。
\ねえちゃん、いいケツしてんな!/
この下町風情あふれる一言にフィットするケツの持ち主は誰か、せめて決めさせてはもらえないだろうか。文化として、人間賛歌として。
どうか一緒にケツ末を見届けて欲しい。
フィットネス系
近年、世間は意外にケツブームだ。岡部友さん、AYAさんをはじめカリスマトレーナーが続々台頭。日々スクワットに勤しんでケツを磨き、K-POP体型を目指す淑女が増えている。藤田ニコルさんにいたっては、どうだすごいだろう、と自ら男性タレントに触らせる場面すらある。素晴らしい心がけである。
だが、待ってほしい。
これはいいケツしてるんはなく、いいケツ ”に” してるのである。細かくて申し訳ないが、助詞ひとつでニュアンスは大違いなのだ。ストイックにいいケツを目指している人に「いいケツしてんな!」と褒めるのは、あまりにも情緒がなさすぎやしないか。
本人たちからしたら、当然じゃん。だから何?てなもんだろう。
アスリート系
では、次にまた違ったカテゴリのケツを見てみよう。
”神スイング”で話題になった稲村亜美さん、あるいは渋野日向子さんを中心とする女子ゴルファー勢。その後ろ姿はスポーツが大好きなおっさん達を惹きつけてやまない。ゴルフのコース間にぞろぞろと移動するギャラリーの姿は、ケツを追いかけているようにすら見える。
ただ、鍛えれば鍛えるほど尻は太ももと同化し、足腰となる。つまり「ねえちゃん、いい下半身(orガタイ)してるな」になってしまうのだ。
いいケツしてんなの掛け声に、大したもんだ、みたいな畏敬の念は要らない。
くびれ系
次に、くびれがあることによってケツが強調されるパターン。タイトなドレスを着たらボーリングのピンみたいになる人たちのことだ。
代表的なところでは吉木りささん、内田理央さん、川崎あやさんなどが浮かぶ。来栖うさこさんとかもそうかな。
ケツにスポットライト(パワーワード)が当たっている点は良いのだけれど、結局100kmの変化球があるから140kmの直球が150kmに見えているのと同じで、ケツ自体のボリュームはそうでもない場合が多い。すとんとした服を着れば、まったく埋もれてしまう可能性もあるのだ。
とはいえ、きわめて惜しいのは確か。
特に吉木りささんは最終選考に残るだけの破壊力を持っていると思う。
スペシャリスト
グラビア界ではたまにはケツ関連の異名をもつ猛者がいる。足立梨花さん(オシリーカ)、秋山莉奈さん(オシリーナ)、倉持由香さん(尻職人)など。見てる側が思わずあだ名をつけてしまうほどのパワーをもっているのだ。
ただしこれは、シンプルに行き過ぎ。「ねえちゃん、すげーケツしてんな‥‥」と引かれてしまう恐れがある。出会ったらおっ!では済まず、?!?!??!?!?!まで行ってしまう、ケツの急行列車である。
ちなみにブラジル人はジャンボジェット。
天は二物系
最近はぜいたくな時代と言うか、胸もケツもあるという二刀流が非常に多い。
僕をはじめとするアラフォー勢がメロメロになった中村静香さん以降、佐野ひなこさん、小倉優香さんなど、全身で勝負できる人がとにかく増えた印象だ。10代ですら沢口愛華さん、菊地姫奈さんをはじめプロスペクトがズラリと並ぶ。
これは当然、「ねえちゃん、いいチチしてんな」と競合することになる。左眼は上、右眼は下とはいかないのだ。なんともぜいたくな話だが、これはトータルファイターの宿命だろう。
その他(ダメなパターン)
・アイドル、モデル系グラビア(モグラ)系は、包容力という意味で一段落ちる。山本彩さん、須田亜香里さん、浅川梨奈さんなどバラエティ対応もできる人ならいいだろうが、やっぱりこっちも(この人元アイドルだしな…)と声掛けを躊躇してしまう。
・吉岡里帆さん、今田美桜さんをはじめとする女優系は、シンプルに顔面が強すぎる。僕も広告代理店時代、何人かの女優とお会いしたが、演技してる人の雰囲気は独特だ。ケツとかいう次元ではなく「いい女だな」に寄ると思う。
・盲点になりやすいが、熟女系は「ねえさん、いいケツしてますね」なのでダメ。素人はどうしてもケツばかりに目が行きがちだが、ねえちゃんの範囲にも気を配っておかなければいけない。
・次に、セクシー女優のみなさん。これはリアルで声をかけること自体、お互いにとってリスキーだからNG。こっそり語れと言われたら記事10本くらい書けるけど。
・コスプレイヤー勢もえなこさん、あまつ様ほかポテンシャルは相当高い。ただし時には男性や悪魔を装うこともあり、ねえちゃんと呼ぶのはメタ発言になるので×。
ケツ果発表
おわかりいただけただろうか、一言で「ねえちゃん、いいケツしてんな」といっても条件はかなり厳しい。
当委員会でもかなり意見がわれた。(ケツだけに)
顔面が強すぎず、胸が大きすぎず、くびれがすごすぎず、オーラがありすぎず、包容力をもち、夏の暑さにも負けず、声がかかれば南の海でも東新宿のスタジオでも駆けつけるHIP-HOP-GIRLは、存在するのか。
私、考えました。
栄えあるグランプリは…
安枝瞳さん。
あなたがグランプリだ!
~選考理由~
・ケツに定評があるが、あだ名がつくほどではない
・チチやくびれはそんなにフューチャーされない
・愛嬌&親近感を感じるルックス
・大阪出身でノリがよさそう(参考書籍のタイトルもふざけてていい)
なにより、
🖊🍍ピコ太郎の嫁🍎🖊
うーん、考えれば考えるほど、彼女にしか務まらないんじゃないかと思える。
全国的な知名度はそこまでないかもしれないが、2015年にはアイドルDVDメーカーが選ぶ「プロが選ぶアイドルDVD賞」MVPに選ばれている。
数年前にグラビアは引退しているものの、僕の中で後継者はいまだ現れていない。
彼女もいまや二児の母。人の親にこんな言葉をかけるのも申し訳ないが、Instagramなどで見るその姿はまだまだ若々しい。
敬意を込めて、この表彰は許してほしい。
万が一、ピコ太郎のソロライブが開催されて
億が一、僕がライブのチケットを買って
兆が一、会場で安枝瞳さんご本人とすれ違ったら声を発してみるつもりだ。
\ねえちゃん、いいケツしてんな!/
~結~