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ネット炎上騒ぎの要らんとこ

昔から、オタク界隈はちょっとしたことですぐ炎上してしまいます。迂闊な発言を聞いたときはもちろん、声優が12月24日に仕事の報告をしなかったといった、「行動しなかった」ことにも拗ねてしまう。
当事者は文字通り何もしてないのに、私たちの気持ちに配慮しなかったので重罪!なんて、なんだか刑法の”未必の故意”を見てるような気分です。

キモいだの喪女だのと自分をくさす耐性はあるのに、そういうところはガラスのハート。

 

もちろん、まったく分からないでもない。アニメやゲーム、アイドルのガチ恋営業なんかも、疑似体験に価値創造するわけです。だからこそ没入感がキモなわけで、演出するなら徹底的にやって!と憤るんでしょう。ディズニーにUSENが設置されてて、湘南乃風が流れてきたらちょっとデリカシーないじゃないですか。

それぞれに自分の世界観を作ってる。その誰かの地雷を踏んだら、ボヤ騒ぎが起こる。よっぽど統制の取れたコンテンツじゃない限りファン同士でもなにが正解かは分からないし、結果ボヤ騒ぎが発生してしまう。

宝塚くらいになると、私たちファンが騒ぐのも公式に迷惑をかけるのと同じです!くらいに配慮してそうですけど。

 

で、炎上したときに地味に厄介なのが、火付け役でも消化する役でもなく、空気みたいな存在なんじゃないかと感じるのです。

 

たとえば、最近こんなプチ炎上案件がありました。
何人かのVTuberが麻雀放送をしてる時、CPUがどんどんあがらせてくれたので、某VTuber
「このCPU、ATMじゃない?」と言った。
それを受けて、もう一人のVTuber
「リスナーさんかな?」と答えた。
で、🔥炎上🔥です。

当人は「優しいリスナーさんがわざと私たちをあがらせてくれてるみたい」の意味で言ったのですが、界隈は「リスナーをATM呼ばわりした!」と騒ぎになりました。まあATM自体が”自分にお金を使ってくれる人”のネットスラングですからね。怒る気持ちは理解できないけど、オタクがこうなるのは想定内という感じ。

 

こういう時、SNS掲示板にありがちな反応はこう。

A「不用意すぎる。なんでこのタイミングで発言するかね」(追及派)
B「聞いてたら普通に意味わかるだろ。最近、悪意ある切り抜き多すぎ」(擁護派)
C「しょーもない。これで怒る奴絶対現実で女に相手されてない」(強引な反撃派)
D「なんで怒るの?事実じゃん。むしろご褒美」(達観派)

このCとDが要らんのですよ。
そもそも炎上させてる人が、本当に怒ってるわけではないただのアンチという説は濃厚なわけですが、仮にAとBが本気でやり取りしているとしたら、熱がある分まだ人間らしいです。問題は、なんの生産性もなくいっちょ噛みしてくる人たち。趣旨は逸れるわ無駄にコメント数は増えるわ…炎上騒ぎを見てると、いいからお前らは黙ってろ!と言いたくなります。

特にDの「事実じゃん」は古来からあるザ・役立たずの意見。商売やエンタメなんて事実をいかに演出するかが要なのに、自分だけは真実見れてます感が痛すぎる。この煽りが関係ない人に飛び火しちゃうんですよね。

 

リアルでも、喧嘩の仲裁してかえって悪化させる人っています。

双方にいろんな事情があって、感情があって、結果もめてるのに、
「ふーん、だったらこれしたらいいんじゃないの?」
みたいに、きょとんと意見する。偏見ゼロだから忌憚なく判断できますみたいな裁判官面をして。その冷や水がかえって熱の温度を上げちゃうんですよね。本物の裁判でも傍聴して、”客観的判断”にはどれだけの根拠と話し合いが必要かを勉強してきてほしいですね。

こういうのに限って伝言ゲームをはじめて事実がねじ曲がったりする皮肉。伝言伝言でひどい時は5次請けくらいになるときある。トラック運送業界じゃないんだから。

 

かつてネット民が忌み嫌っていたマスコミのような”切り抜き”が市民権を得て。
週刊誌みたいに責任知らずの憶測をSNSでまき散らして。
どんなに「テレビは終わった」とかしたり顔しても、火を見たら集まるのが原始からの習わしなんでしょう。