棋士の名前は筆でドーンと書かれることも多く、その字面には一般人以上に注目してしまいます。そんな中シンプルに「かっこいい名前の人が多いな」と感じたので、僕個人の目による美しさランキングをつけてみました。
結構人数いるし、基準も難しいのでは…と恐る恐るましたが、これがやってみたら意外にすんなりと決まるもので。
人の名前にも好みってあるんですね。
それでは、さっそく。
全部に段位をつけるとクドいので略している点はご容赦ください。
(僕が将棋を知った2008年以降に現役だった棋士、という範囲で選んでます。)
10位 堀口一志座(ほりぐち かずしざ) ※プロフィール
ローマの偉人・ガイウス=ユリウス=カエサル(シーザー)に由来。もう元ネタからしてただものじゃないですよね。名前に恥じないほど深淵なる思考に沈むことも多く、なんと6時間の持ち時間のうち、たった1手に5時間24分かけたことがあるという異色の棋士です。
いまは体調に問題を抱えているため難しい時期が続いるよう。
くれぐれもご自愛なさってほしいものです。
9位 三枚堂達也(さんまいどう たつや) ※プロフィール
やっぱり棋士には和の香りが似合いますね。なかなか重厚感のある響きですが、2022年現在まだ29歳の若手棋士。どことなく和製ウエンツといった雰囲気の朗らかイケメンです。
8位 桐山清澄(きりやま きよずみ) ※プロフィール
うってかわって御年70歳を超えて現役を続けた棋士がこの方。ファンの間では「キリヤマ隊長」の名で親しまれる古豪で、強豪棋士・豊島将之先生の師匠です。名前が切れ味ありすぎて、実力が衰えるイメージがありません。
女流棋士きっての人気者、僕らのいおたんがランクイン。たおやかさ、品、覚えやすさの三拍子揃ったお名前といえるでしょう。ルックスも見るからに和美人!という感じで名前負けしていませんね。たすき掛けして弓を射てほしい。
続いても女流棋士から。まあ夢はお菓子屋さんかしら?と思いきや、なんと医師の資格を持つハイスペック才女です。字の美しさだけでなく読みの可愛さがあることもポイント。そのままのれんに書いたら甘いもの好きたちが集まってきそうです。
まさかの佐藤がランクイン。総合的判断でこの位置となりました。
比較的若い世代だからこそ高級感を感じる「天彦」の響き。20代で名人位についてしまう華、負けても腐らない明るさ、そしてファッションモンスター。思わず下の名前で呼びたくなる抜群の存在感がありますね。
将棋中継で甘いものを食べると”砂糖甘彦”といじられたりもしますけれども。
人呼んで”出雲のイナヅマ”、押しも押されぬ最強クラスの女流棋士です。出雲の生まれで「里見」という時代劇要素に加えて、「香奈」という名前が、将棋の香と相まってひたむきな性格にピッタリ。それでいて方向音痴属性を持つというからたまりません。
※ちなみに妹さんも棋士。最近結婚して里見じゃなくなりました。
「とに成る」「竜」「馬」とすべてが将棋要素の完全体。多少できすぎ感はあるにしても、外すわけにはいかないでしょう。
プロ入り前からあの子は誰?とたびたび騒がれるほどの男前で、竜王戦(渡辺竜王―森内名人)で記録係を務めた際は絵になりすぎて将棋の内容が入ってこないほどでした。
実績が名前に説得力を宿すレベル。文字通り羽の生えたような自由な棋風と、毒気のないカリスマ力を見事に表しています。
森内=包容力のある守りが特徴、大山=すべてを受け止める横綱相撲と、大棋士は名は体を表すパターンが多いですね。じゃあ渡辺は?藤井は?と言われると泣いちゃいますけれども。
1位 宮宗紫野(みやそう しの) ※プロフィール
栄えあるトップは女流棋界から。中堅以上の実力者ながらメディア露出も控えめなので、自分でもまさかこの方をランキング1位に掲げる日がくるとは思っていませんでした。
旧姓は「熊倉」さんで十分雰囲気がありますが、結婚してさらにバランスが良くなった印象。「乃」じゃなくてあえて「野」というのが行き過ぎていなくて好きです。
もちろん、パーソナルも魅力的な方ですよ。もじもじニコニコしている感じで。
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以上が個人的ベスト10!
ほか、気になるところでは
・永瀬拓矢(ながせ たくや)…ジャニーズダブルネーム。
・山根ことみ(やまね ことみ)…愛称はやまねこ。
・加藤一二三(かとう ひふみ)…中学生のころ『週刊将棋』の紙面で見た「加藤一二三九段」のインパクトは忘れない。
などなど。
藤井聡太はもはや美しいを超えて、台風とか、現象の名称みたいに感じています。
あと、おそらく紹介はできませんが、棋士は名前だけでなく筆跡にも目が行きますね。割と適当な人かと思ったら、字がきれいすぎてファンになりそうな瞬間もあるくらいです。